
※アニマルトレッキングプレートに残されたヒグマの足跡...
9月末から10月にかけて、ヒグマの行動が一気に沈静化していまた。今年前半は、去年を上回る勢いでの出没や目撃が相次ぎました。このため秋には、よりヒグマの活動が活発化する事を予想していましたが、予想に反して出没が激減状態となっていました。
これは、6-7月に長雨があり、ドングリやコクワ等が、根室北部地域で実りが極端に悪かったためヒグマが食料を探し山間部や斜里町方面に移動したためと思われます。
先月末から標津町付近では、大型のヒグマが活動しているのがアニマルトレッキングプレートや当センターの設置している監視カメラで確認出来ています。これらのヒグマは、撮影された写真から十分に食料を獲っており、体型も冬眠前の太った状態になっているのが判明しています。
山間部では、ほぼ連日のように降雪が続いているので、今週から次週にかけて、多くのヒグマが越冬地へ移動すると思われます。
しかしながら釧路地方など降雪の少ない地域では、昨年同様に年末を過ぎてもヒグマの活動が予想されますので、十分な注意が必要でしょう。

アニマルトレッキングプレートに残されたヒグマの足跡.....
監視カメラをヒグマの通り道に何台も仕掛け、ヒグマの姿を4月から追い続けていますが、この間隙を縫うように現れる個体も存在します。
標津川沿いに敷設されたアニマルトレッキングプレートに残された足跡の主は、夜中に人気のない国道を渡り知らない間に、市街地の脇をすり抜けるように移動しています。山間部では、雪が降りしきり、冬が近づいたことが吹き付ける風からも推測が可能です。
足幅、14.5センチ、推定体重200kgを超える個体です。

根室市でも忍者のようなヒグマの足跡が確認されています。今まで痕跡が無かった地帯にまで移動した経路は、市街地脇の高台を海岸線と平行にすり抜けていったと推測出来ます。ヒグマに関して言えば、まだまだ移動経路などが解明されておらず、早急に行動パターンを解明する事が急務であることです。今春の釧路市、今回の根室市ともに「いままで....」と言う形容詞が付きます。私たちが取り組んでいるADPSプロジェクトを、広範囲で実施する事が必要なのかも知れません。

白いヒグマ....国後島と択捉島に生息しているヒグマの亜種であるらしいと言われているようです。野生の世界では魚でも動物でも「アルビノ」と言われる白子が発生しますが、このアルビノでは無いらしいと言われているようです。今後、DND調査などの予定もされているようなので、研究の成果が待たれる所です....
中標津町で、保護センターを開いている森田先生が、保護センター開設20周年を記念して開催するセミナーです。今シーズンは、ヒグマ情報センターと一緒に、家具のニトリ-北海道応援基金の助成を受けての開催です。
当センターが実施しているADPSプロジェクト・チームの北海道大学-坪田教授も参加し、ADPSプロジェクトの内容の話も予定されているようです。
時間のある方は、ぜひ参加してみて下さい.....
野生動物保護セミナーin札幌
"道東野生動物保護センター設立20周年記念セミナー"
道東野生動物保護センターは、今年で20周年を迎えることができました。これも多くの皆様方のご指導、ご協力に感謝し記念セミナーを企画しました。
今までの活動をご報告するとともに、近年、北海道の自然界で抱えている諸問題、特にクマや外来生物研究の第一人者、更にケニアで活躍中の獣医師を講師に迎えてのセミナーを企画しました。
主催:NPO法人道東動物・自然研究所/道東野生動物保護センター
助成:ニトリ北海道応援基金
日時:2009年10月18日(日) 13:00〜17:00
場所:北海道クリスチャンセンター(札幌市北区北7西6)
講演:(敬称略)
「クマを知る、クマとつきあう」坪田敏男 北海道大学大学院獣医学研究科教授
「生物多様性と外来生物」池田 透 北海道大学大学院文学研究科教授
「アフリカの野生動物の現状」神戸俊平 ケニア在住/獣医師
「20年を振り返って」森田正治 道東野生動物保護センター長
資料代:300円
問い合わせ:NPO法人道東動物・自然研究所/道東野生動物保護センター
〒086-1151 北海道標津郡中標津町川西8-23
TEL&FAX(0153)72-1333
E-mail:info@morita-ah.com

※たっぷりと実っているヤマブドウ

※溢れるばかりの実りのコクワ
当センターが、追跡しているヒグマが標津町側から斜里町側に先週から移動をしています。今までも「移動経路」として伝えられていましたが、今回の追跡でしっかりと検証する事が出来ています。
その移動していった原因と思われるのが、上記の写真です。
斜里側の沢伝いでは、暖かい南向き斜面を中心にしてコクワ、ヤマブドウ、ドングリなど山の木の実が、しっかりと実っています。長雨と低温が続いた標津町側と比較すると、斜里方面が8、標津町側が2と言ったほどの差があると思われます。
ヒグマの特性として「何処に何があるか」をしっかりと学習しており、山の中のコクワ場所やドングリの木の一つ一つまで覚えています。今月からサケの遡上も本格化します。まだ河川を中心にヒグマの出没も予想されますので、キノコ狩りなどでの入山をする場合は、注意をしてください...

※写真は、今春に撮影したヒグマの足跡.....
10月に入り、ヒグマの動向が一気に沈静化しています。標津の海岸線地区で活動していたヒグマの多くが、あまりにも少ない食料事情の為か、移動をしている感じになっています。
現在、当センターがADPSプロジェクトにより発信器を装着したヒグマの行動からも同様の傾向が見られています。平野部では、コクワ、ヤマブドウ、ドングリが、ほぼ壊滅的になっていて、実りがほとんど無い状態となっています。また河川に遡上するはずのサケマスも不漁に見舞われており、ヒグマがエサを獲るのに不自由する場所となっている為です。
標津地区では、このような状況下ですが、山の稜線付近では、まだドングリなどの木の実が実っている場所があると思われ、そのような場所にヒグマが移動している物と推測出来ます。
しかし冬眠までは、あと1ヶ月半もあり、今月末くらいからエサ不足が深刻化する可能性もあります。
発信器を付けたヒグマの動向が、今後の出没状況を占う方向性を持っており、バロメーターとしての役割をしっかりと果たしてくれています。
事務連絡・・・・会報の秋号を、レポートを申し込んでくれた方に発送しています。次週初めまでには、届くと思います。もしレポートを申し込んでくれた方で、会報が届かない方は、もう一度、住所を事務局までお知らせください...... By 事務局
テントを張ったまま、知床半島先端まで出掛けている間に、ヒグマが無人のテント内に侵入し、内部に置いてあった食料を漁る事件が起きています。
環境省などでは、知床半島先端部へのトレッキングの自粛を呼びかけています。
詳細は、羅臼ビジターセンターのブログを参照して下さい.....
来週の10月1日より北海道では狩猟が解禁となります。
当センターでは、ヒグマの出没マップを掲載し注意を呼びかけて来ましたが、10月からのヒグマ猟に当センターの出没マップが使用されるのを防ぐために、前回の8月の出没マップで、今期は最終とさせて頂きます。
またADPSプロジェクトで追跡をしているヒグマの行動に関しても、マップ同様に、色々な事が予想されるため最大限の安全を考慮し狩猟期が終了した後に、皆さんにお知らせしていきます。
今回のプロジェクトでは、ベールに包まれているヒグマの行動状況把握が、最大の目的です。私たちの住んでいる市街地から1キロ以内に4-5頭もヒグマが生息しているのが実情です。そのヒグマ達の行動パターンが判明するだけでも、未然に色々な対策が可能になってくると思います。
当センターで実施しているADPSプロジェクトは、情報をオープンにする事で、多くの方の理解を得られるようにしています。前回のようにヒグマが死亡してしまった事も隠さずにお知らせし、この事業に対しての、これからも、ご支援をして頂けるように努力していく予定です。
しかしながら捕獲したヒグマが、檻の中で死亡してしまうアクシデントが発生し、首輪の装着作業が出来ずに終わってしまいました。
この種の捕獲作業は、過去に相当数の回数を全国各地で実施しており、麻酔による事故やクマの覚醒時にクマが亡くなる事故があります。
今回は、ヒグマに対して麻酔などの処置を施す以前の段階での事故で、極めて珍しい例と言えるとのことです。今回のヒグマの死因を究明するため解剖を実施し、死因の状況分析を実施しました。
解剖の結果は、死因となる外傷も無く心不全や心筋梗塞による突発性の死因と判断されました。また胃腸の内容物の分析から、10日間ほど前より食べ物を食べていないことも判明しています。なんらかの原因で体力的に弱っていたヒグマが偶然にも檻に入り込んだとも思われます。また肝臓の一部には、普通では見られない斑点が現れているため、詳しい病理分析を北海道大学で行うこととなっています。
今回のプロジェクトチームのメンバーで捕獲経験が豊富な大学教授も、今回のように檻内で死亡したケースは、初めてとの事でした。
今回のヒグマには、私たちに行動状況を知らせてもらう最大の役を担ってくれ、貴重なデーターを教えてくれることを期待していたため、関係者一同、落胆の色が隠せません。
大変、残念な結果となってしまいましたがADPSプロジェクトは、この後も最大限の注意を払いながらデーター取得の作業進行を続けていく予定です。

遅れ気味に進行しているADPSプロジェクトですが、確実に進行をしています。NHKなどでも紹介されているのでテレビで見た方もいると思います。
今週は、また1頭に発信器の装着作業を終了し、現在、追跡を実施しています。今回の個体は、123kg-オスの成獣です。
忠類川沿いを移動し、サケ釣り区間の上流部に定位しているのが、現在の状況です。
下流部のサケ釣り区間に移動した場合には、すぐに広報し釣りの参加者に対して注意喚起を実施します。
移動の状況から、当面は、忠類川付近で活動すると推測しています。
昨年、死亡人身事故が起きてから、ちょうど1年となりました。キノコ採りのシーズンとなりましたが、道内各地でも十分にヒグマに注意して楽しんでください。
先日、お知らせした根北峠で起きたヒグマの交通事故の続報です。
事故が起きた2日後に、当センターが、ヒグマの死体を回収してきました。
9月より南知床ヒグマ情報・センターは、標津町役場と「標津町内」における「野生鳥獣保護強化業務」の業務委託を受ける事になりました。この事業は、町内で発生したヒグマに関する予防措置から捕獲業務、住民への周知、またエゾシカ対策、野犬、キタキツネ対策までの業務対応を実践します。この一環として、ヒグマ事故の確認業務を行い現地での状況を皆さんにお知らせするものです。
今回の事故死したヒグマは、以前にもお知らせした通り、6月初旬より通行車輌が度々、目撃していた個体と思われます。以前からの目撃時における聞き取りから「親とはぐれた」個体であることが判っています。また必ず付近には、ビニール袋等が落ちていたとの話もあり、通行者が食べ物を与えていた可能性が、とても高くなっています。
今回も、通行している自動車に向かって斜面を降りてきて車道に出てしまい撥ねられた跡が残っていました。
道内では、同様の「食べ物を与える行為」が、キタキツネにも起きています。
野生動物に対して、人間が「食べ物を与える行為」は、決して良い結果を生みません。節度ある行動をお願いします。
※本日夕方6時よりの北海道テレビ放送で、当センターの活動が紹介されます。また同時刻に北海道文化放送では、上川地区で起きたヒグマの乳牛襲撃事件が紹介されます。
これからの2ヶ月間は、各地でヒグマの活動が活発になる兆しが高く、ヒグマの警戒などが、必要になってくると思われます。






